マナスサーガ2 零章 4ページ

「領主様、お食事の時間でございます」
 金細工が至る所に施された、領主の間。
 ゴロッキまがいの傭兵達が、たむろする中、一人異質の雰囲気を纏った人物が。
 経歴不明のこの人物は、ローブを全身を包む様に纏い、角の生えた獣の髑髏の仮面で顔を隠している、異質とゆうよりは異常。
「やっと、来たか、美味しい金貨ちゃんが」
 領主ゼネトス・ドートの前に出される、千枚にも上る金貨。
 肌が脂ぎって、でっぷりとしたゼネトス・ドートは、それを貪る。
 金で出来た、金貨である。
 美味しそうに金貨を食べる、ゼネトス・ドートを見ながら傭兵達は「あの金貨があればな……」「絶対魔族だろ、あの領主様」「しかし、金払いは良いな」「どんどん、稼ぐとするか
」とぼやく。
 そして、恐る恐る、傭兵の一人が、骸骨の人物に聞く。
「あんただけ、払いが違うのはどうゆう事だ」
 髑髏面の人物は腕を組み答える。
「俺は、自分の力に合った料金を請求しているだけだ。金払いが良ければ何処でも働くさ。金の切れ目が縁の切れ目だがな」
 しゃがれた声だが、まともな、返事が返って来たので、話しかけた傭兵は安心する。
「よろしく頼むわ。骸骨の兄ちゃん」
 肩に触れようとした瞬間、その傭兵は、消滅する。
 初めからそこに居なかった様に。
「俺に触れるな……」
 食事で、その事に気が付いていない、ゼネトス・ドート以外の者が恐怖で凍り付く。
 その時、空気を読まず、街の見張りが、ゼネトス・ドートの前まで駆けて来る。
「税の取り立てを邪魔したと思われる冒険者が、ゴリアス街内に侵入したもよう、領主様どうなされますか」
「ふん、お前らで縊り殺せ、傭兵達」
 それを聞いても、黙ったままの傭兵達に激を飛ばす、ゼネトス・ドート。
「それだけ分の金を払っているんだ、さっさと行け!!」
 傭兵達も慌てて、領主の間を出て行く。
 髑髏面の人物も、静かに外に向かう。

 ゴリアスに警報が鳴り響き、キース達は、領主邸に向かい進軍する。

マナスサーガ2 30ページ

セス達は、息を弾ませながら、王城の地下迷宮の最奥地までやってくる。
 巨大な巨人が鎮座しているのを見て、セスは驚く。
 しかし、セス達を待ち構えていたのは、魔族たちでは無くガェータ王と鎧を着込んだ騎士達。
「ロイヤルガード……」
 ガータェは思わず呟く。
「降伏したまえ、諸君」
 ガェータ王はセス達に勧告する。
 魔族達を倒し、王を説得するとゆうセス達の目標はこの時点で崩された。
 セスはガェータ王に言う。
 手に持つ雷神剣を、見て考えた後、セスはガェータ王に言う。
「私達は貴方方に攻撃する気はありません、しかし目的を果たさず死ぬのは御免です」
 ガェータ王がセスに優しく笑い言う
「君らはヒーローギルドの人間だ、ただ盗賊目的でここに来たわけではあるまい。殺さんよ。大人しくしていてくれたまえ」
 全員で逃げるための魔法を紡いでいた、ネイに、ロイヤルガードが網を放つ。
 体に自然に絡み付くかのように、ネイの体に網は巻き付いていく。
「ネ、ネイさん」
「魔法使い封じの用のマジックアイテムだ、体の自由と魔法発動を抑えるための物だが、高圧電流も流す事も出来る、降伏したまえ」
 それでも、制御できない雷神の力を人相手に使う気にはセスはなれなかった。
 セスは判断をする。
「判りました、降伏しましょう、しかし、ガェータ王貴方の目的は何なのですか?」
 ガェータ王は答える。
「絶対的武力による、永遠の王国の存続だよ、お嬢さん。この世界には危険が多すぎる。ガータェ戻って来なさい」
 そう言われて、ガータェは戸惑う。
「お前には一仕事して貰わねばならんからな」
 ロイヤルガードに連れて行かれるガータェ。
 カイは苦虫を噛み潰した顔でセスに聞く。
「これで、本当に良かったのか、セス。俺は最後まであがくつもりだが」
 セスは、弱気に答える。
「どうだったんだろうね」
 雷神剣が時間を迎え消えて行く。
 ロイヤルガードに引き立てられる、セス、カイ、ネイ。
 去り際に、ガェータ王はセスに言う。
「お嬢さん、装甲兵士を倒した力を使えば、我々としても只ではすまなかった。君は優しすぎる、戦士には向いてないと思うがね」
 その後、セス、カイ、ネイは、地下牢に入れられた。

マナスサーガ2 零章 3ページ

 村で捕まえた、ゴロッキ達を締め上げ、問いただした話によると。
 中立を誇っている、ゴリアスの街の領主が、ゼネトス・ドートとゆう悪漢に変わり、金に任せて傭兵を雇い、それ以後近くの村々を襲い金品を巻き上げているとゆうことが聞き出せた。
 棋士もどきのゴロッキを、騎士王国サンライズの衛兵に引き渡し、キース達三人は、悪人退治のつもりで、ゴリアスの街に向かうことにした。
 しかし、この時点で、三人の内、誰も、最悪のジョーカーが、敵の手の中に紛れている事は、予想だに出来なかった、故に悲劇は起きてしまった。
 キース達は、三日の道程をへて、ゴリアスの街に辿り着いた。

マナスサーガ短編2 〜雷〜 其の終

 その後、照子の元まで辿り着いた、二人の付き人は聖帝の家紋を侍達に見せつける。
「ここに居る御方は、聖帝の娘、天津照子様でおわせられる。お前らの悪行は既に露見している。大人しく御縄につけい!!」
 右近の宣言後、聖帝直属部隊の侍達がやって来て、抵抗する気も無くした五平配下の侍達を御縄にする。
 先程まで船倉に監禁されていた少女達から、解放された、安堵の声が上がり始める。
 船から連れ出される、皮膚は煤汚れて、髪がチリチリになってしまった、国末屋とごろっき達が御縄になり連行されて行くのを確認した、後で照子はザ・サムライを探すが何処にも見当無いのであった。
  
 次の日「ザ・サムライまたも悪人切り捨て御免」と書かれた瓦版が帝都中を騒がせる。
 しかし、その後、しばらく、黒笠、黒マントのサムライを見た者は居なかった

 朝、密航船の甲板に黒笠を外したザ・サムライが立っている。
「俺も、日光じゃ 有名に成り過ぎちまったな。ほとぼりが冷めるまで、異国で羽をのばすか」
 髪もなく、肉もない、ザ・サムライの髑髏の素顔がカッカッカッと笑う。
 髑髏の赤く光るめが、海と空を眺める。
 彼の名は、神崎 雷。
 1241年前に一族の者に裏切られ無念の死を迎え化けて出た、自己の意志を持つ下位不死者〜アンデット〜である。
 今だ、己が信念を曲げてはいない。
「さあて、次は何処に行こうか……」
 何処までも続く、空と海が、美しく輝いている、まるで旅人を誘うかのように……。

マナスサーガ短編2 〜雷〜 其の五

 帝都の場末に止まっている船と港をつなぐ橋から逃げ出そうとする、少女達のの前に弓を持った侍達が待ち構えていた。
 侍達のリーダー航海局の役人、加藤五平は、少女達に刀を向け言う。
「抵抗するのは勝手だが。命が惜しくは大人しくせい!」
 照子は息を飲み、少女達は脅えてしまっている、
 照子は意を決し加藤五平に聞く。
「貴女方はこの子達をどうするつもりなんですか?」
 加藤五平はカッカッカッと笑い答える。
「別大陸の豪商共に売り払うのよ。見目麗しい、お前達をな。全員合わされば100万Gはくだらなくあるまて」
「はぁん、くだらねぇ! ケチな悪党が考えそうな事だ」
 その声に全員が驚く。
「何者だ!! お前は!」
 船の上に黒笠、黒マントのザ・サムライが立って居た。
「お前に名乗る名などねぇ」
 加藤五平は、手下の侍に弓を撃てと指示を出す。
「撃ちおとしてやれ!!」
 ザ・サムライに向けて侍達が弓を引き無数の矢を放つ。
 数十本の矢がザ・サムライに突き刺さり矢衾にされる。
 船の上から転がり落ちるザ・サムライ。
「御侍さん!?」
 照子は慌てて駆け寄ろうとする。
「まてい!」
 加藤五平は、照子の首元に刀を突き付け遮る。
「誰に、刀を向けているか、判ってるのですか、加藤五平!」
 その言葉で、まじまじと、照子の顔を見て驚く。
「ま、まさか、貴女様は……」
 後で、侍達がやたら騒いでいる。
「馬鹿な、どうして生きてるんだ!!」
「よっこらしょ」
 矢が刺った黒マントを捨て、海から這い上がってくる、黒笠、黒鎧のザ・サムライ。
 黒笠と黒鎧包まれ生身の体は一切見えない、寧ろ血も一滴たりとも流れていない。
「お前、何故生きている!」
 カッと笑いザ・サムライが語る。
「俺の歩く道は、修羅道!」
 刀を抜くザ・サムライ
 雰囲気を飲まれる侍達。
「この世に蔓延る悪がいりゃ、何度死んでも化けて出る!!」
 刀を構え、加藤五平に近付く、ザ・サムライ。
 余りの殺気に、侍達は動けない。
「アンタ等、成仏出来ると思うなよ!!!ってか」
 目の前に来たザ・サムライに悲鳴を上げながら斬りかかる、加藤五平。
 それを、ザ・サムライは軽く右に飛んで避け、加藤五平が持つ、刀を払う。
 体のバランスを崩す、加藤五平。
「見られたもんじゃ、ねいな。ちぃと調べたが、アンタは裏で無辜の民を殺しすぎだ! 地獄に落ちな!!」
 ザ・サムライは、刀を大きく振い、加藤五平を右袈裟から叩っき切る。
 加藤五平は、血飛沫を上げながら地面を転がりまわり絶命する。
「天津所の御嬢さん後はまかせたぜ」
「はい、分かりました。黒笠の御侍さん」
 立ち去って行く、ザ・サムライを、場を縛る恐怖の為止める者は誰も居ない。

 

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